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カリギュラ!

November 28, 2007 9:04 AM


蜷川さんらしさ、と受け止めるべき
長くて難しいセリフの連続。

大事なところを聞き逃すまいと
頑張って聞き耳を立てる。

一生懸命な小栗君の姿ごと
一つでも多く心に残すものが欲しくて。

そう、私は頑張った。
頑張って観る芝居は娯楽ではなく
芸術、と思っている。

(ゲームは「頑張る」という娯楽だけど)


マイファースト蜷川は母と観た「近松心中物語」だった。
哀しい話なのに、水に落ちる場面など(舞台に水がはってあるのです)
母を含め、おばちゃんたちがみんな大笑いしていた。
もう何回も来てる、と隣のおばちゃんは言ってた。
ラストシーンの雪は
客席の真ん中くらいまで降ってくる。
観客たちはやおら自分のストールやスカーフを取り出して広げ
そこに雪を積もらせていた(持って帰るため)。

正直に言えば、今日のカリギュラより
あの日のチカマツの方が好きに決まってる。
あれは娯楽だったし、亡き母との良き思い出だもの。


でも、違うんだよね。

カリギュラは
好きだ、とか
わかった、とか
言うべき芝居じゃない。

人間の性とは
こんなにも難解で哀しいものなんだ
と感じればいい。・・・たぶん。

人は人がわからないがゆえに
わかりたいと苦しみ
知りたくないのに
知ってしまって死にたくなるのだ。

「お前が死ぬことよりも
 お前が歳をとっていくことの方が辛い。
 が、苦悩は永遠ではないんだ」

そう言いながら
自分を愛し続けてくれた女の首を絞めるカリギュラ。
一瞬の狼狽。
しかしすぐ、何かに向き直るカリギュラ。

怖い。


何が?カリギュラが?


違う。私が。

年下の哀しいサディストに惹かれ、殺されてゆく女を
可哀想とも哀れとも思わず
しあわせそうに見えてしまう私が。


断末魔のカリギュラ
空に目を向け微笑む。
私は心の中で思う。

(いま、月を見つけたんでしょう?あなたは)

誰かがやってくれた心理テストで
月は結婚相手のイメージだと言われた事を
いつまでも忘れず大切にしている私だ。

「月が見つからない」

そんなカリギュラのセリフを
聞き逃すものか。
そして最後まで
忘れるわけなんてない。


*〜*〜*〜*〜*

あまりに固い私の笑顔もまぁご愛嬌ということで(笑。

小栗君に初めて会った一年以上前の日に
小栗君はカリギュラをやる事を話してくれた。

暴君の?難しそうな役だね。と言ったら
今のところ、カリギュラを知ってたのはリンダさんだけだ、と言って笑った。

必ずや見届けよう、とその時思ったのに
チケットの発売を知った瞬間、もう手遅れだった。

どこにどうあたっても取れない券を
探してきてくれたのはmik@johnだ。
(小栗君にだけは頼まず、観てから会おう、と決めていた)

mik@johnは、もし私が本気で何かを頼んだら
絶対になんとかしてくれる人。
なので、よほどの事がない限り
頼み事はしない、と決めてる。

芝居ごときで掟を破っていいの?と思わなかったわけじゃない。

だけど、良かったと思う。

この芝居については
観る前からたくさんの人と話したし
観ている時も
観た後も
人の性についてたくさん考えた。

それはたぶん今の私にとって必要なこと。

小栗君。おつかれさまでした。
美しくなければ有害な人として憎めるものを。

小栗君のカリギュラは
切なさを感受性キープの力とする私への
警告にも似た、アドバイスだったと思います。


BGM TODAY
Bed / J. Holiday
my MTVの企画でこの曲の歌詞を考えましょう!というコンテストがあって
審査員をしたの。Ne-Yoというものがありながら。
節操ないって言わないで。


大きなおまけ。カリギュラの帰りに私のウチで自分のブログをあげるソニン
いまアメブロのランキングがかなりいいセンいってるんだって。
努力家だよなぁ、といつも思うよ。


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Bumper inc. President / PEACH JOHN General Manager / Creative Director
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