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MIKA NOGUCHI

  • プロフィール

サーチ

2013.07.26

函館にて

 

子供同士も仲良く遊ぶ姿を傍らに、

大人たちは酒を飲みながらあれこれ語り合う、

週末毎にそんな時間を重ねているうちに、

いつしか、お互いの存在がお互いの生活に溶け込み、
 
心も近づいていった。
 
こうして、わたしにとっても、わたしの家族にとっても、
GLAYファミリーは、ファミリーとなった。
 
 
 
アーティストとして、クリエイターとして、ビジネスマンとして、

人間として、男として、女として、親として、

いくら話をしても尽きることはなく、

時には、苦悩を打ち明けあい、励ましあい、

わたし自身もどれだけ彼らに支えられてきたことか。

 

 

一年ちょっと前だったか、TAKUROから今回のライブの話を聞いた。

それは、故郷の地、函館市と一緒に組んで実現させることになったという壮大なストーリー。

絶対に観て欲しい、もちろん絶対に観たい!

それ以来、そうそう簡単ではないこの計画の道のりを、

一緒になってハラハラわくわくしながら、

楽しみにその日を待ちわびてきたのだった。

 

 

そして、決まった函館の7月27日と28日の公演日。

ところが、その日はなんと、浜崎あゆみの15周年ツアーの最終日代々木公演とドンかぶり。

わたしはこの贅沢で深い悩みにしばらく対峙するはめになってしまったのだった。

 

言わずと知れた『浜崎あゆみ』とわたしの友情は、どうするの。

わたしが今こうして、舞台に立つ人々の心情に寄り添えるような人間になったのは、

そもそもは、あゆの仕事っぷりを間近で見つめてきたからなのである。

なのに、彼女の大事な15周年の区切りの夜に一緒にいないなんてこと、どうなの...。

一緒にお祝いの乾杯をしたい...。

でも、GLAYファミリーみんなと一緒に世紀の故郷錦ライブの達成感も味わいたい...!

......函館と東京の掛け持ちはスケジュール的に不可能であった。

悩んでいる間に時間は過ぎていった。

日程は差し迫り、そろそろ決断をしなければと思っていた矢先、

 

携帯のメール通知が鳴った。

会社からであった。

 

 

 

『小嶋陽菜さんのCM撮りの日程が28日終日に決まりました』

 

 

 

・・・。

 

みんな鬼!

 

 

 

こうして、わたしは自分の本業がビジネスマンであったことを思い出したのだった。

自分の仕事は何よりも最優先である。

 

 

 

  

結局、どちらのファイナルにも行けなくなり、

とてもがっかりしていたわたしに、

夕食を囲みながら

TAKUROは言った。

「じゃあ、ミカジョン、26日にゲネ(本番と同じリハーサル)やるからそれを観にきなよ。

俺、本番と同じように気合い入れてやるからさ!」

HISASHIも同意してくれた。


「そうだよ!そうしなよ!」

 

なんて、いい人たちなんだ...。泣ける。

 

翌週、わたしは諸々のリスケをした。

26日は役員が集まる会議があったが、お願い倒して欠席にさせてもらった。

会食の約束をしていた人達には、日取りの変更をお願いさせてもらった。
 
飛行機の予約を取り直した。
 

 

そんなその夜、偶然にGLAYのメンバー全員と会った。

「ちょうど良かった!あのねえ、26日のゲネに行けることになった!」
 
JIROが冷静に言った。
 
「ゲネは25日だよ、ミカジョン」
 
 
 
 
 
え。。。
 
 
 
(中略)
 
 
 
 
 
25日昼過ぎ、小雨が舞う函館に、わたしと夫はふたりで降り立った。
 
さっそくタクシーでライブ会場へ向かうと、
 
海のほうに、ステージのセットの後ろ姿らしきものが見えてきた。
 
わくわくしながらゲートを通過すると、
 
 
だんだんとリハ音響も近づいてくる。
 
 
そして、目の前に広がったライブ会場の全貌。
まだからーんとした会場の無機質な花道の上で、TERUが歌っていた。
手を振りながら走って観にいった。
 
近くのホームセンターで慌てて買ったカッパと長靴姿のわたしを見て、彼らは笑顔を向けてくれた。
 
 
本番に向けてオールスタッフが真剣に働いている緊張感の中、
わたしは唯一ただの観客として、じっくり彼らを鑑賞させてもらった。
豪華で壮大なステージ美術の向こうに、山が見え、海が見え、空が見える。
 
GLAYの歴史を物語る映像がテストで差し込まれる。
 
 
目にはそれらが重なって見えて、耳には聴き慣れた彼らの音楽が入ってくる。
 
 
泣けた。
 
 
なのに、 
 
TwitterでTERUに「本気で来るとは思わなかった(笑)」と書かれ、
 
おい!と思った。(笑)
 
 
わたしだって、きみらの晴れ姿見たいに決まってるじゃないですか。
 
 
 
 
今日午後に東京に帰って来て、すぐ職場へ戻った。
 
あの肌寒いほどの函館をもう思い出せないほど、東京は暑い。
 
 
 
 
明日の夜はあゆに会いにいこう。
 
 
 
そして、明後日は、わたしも自分の現場で自分の仕事をがんばろう、
浜崎あゆみデビュー15周年、
GLAY結成25周年、
PEACHJOHN創業25周年、
 
 
 
 
これからも共に喜びを分かち合っていけるように。
 
 
 
 
 
 
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2013 07.26 17:00 |POSTED by MIKA NOGUCHI
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